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2005年05月25日

ついに明かされるGoogle Newsの秘密

ついに明かされるGoogle Newsの秘密 - CNET Japan

--ただ、そうやって情報を増やしていくと、情報の洪水に溺れそうですね。  そこで登場するのが情報の重要度を割り出して絞り込むことですが、これは純粋な計算だけである程度割り出すことができます。          (中略) キャラクターコードなどの違いはありますが、ウェブページから記事を取り出し、インデックス化したらその後の評価などはまったく同じ手法でできます。
ものすごい技術力だな。放送というシステムは誕生からもう50年経過している。新しいメディアはこういうテクノロジーの上に作られていくのか。
今、ウェブのニュースで最も重要と考えているのは「新鮮さ」、「多様性」、「相互リンク」、「市民ジャーナリズム」の4つです。  今後ブログを書く人たちが、その経験を通して事実に基づいた公正かつ平等な評価をする術を身につけていけば、従来のニュースサイトとブログを基盤とした市民ジャーナリズムがうまく共存することになるのではないでしょうか。
この視点がおもしろいですね。アメリカでは市民ジャーナリズムみたいなのって結構脚光を浴びてそれなりに確立されてきてるみたいだけど、日本はどうなんでしょうね。Blogも日本だと割と日記っぽく使われるケースが多いし。

投稿者 shimada : 21:23 | コメント (0) | トラックバック

2005年05月09日

IT Doesn't Matter

4270000627ITにお金を使うのは、もうおやめなさい ハーバード・ビジネススクール・プレス
ニコラス・G・カー 清川 幸美

ランダムハウス講談社 2005-04-07
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なにかと一世風靡した、「IT Doesn't Matter」の日本語訳が出ていた。続編も出てくるみたいだからそろそろ買って読まなきゃ。

「IT Doesn't Matter」の編集者、今度は「企業コンピューティングの終焉」を予言

Harvard Business Reviewの元編集者で、「IT Doesn't Matter(ITは重要ではない)」という記事で業界に波紋を投げかけたNicholas Carrが続編を発表したが、この記事の内容はさらに破壊的な変革を予測するものとなっている。

(中略)


Carrは、「IT Doesn't Matter」のなかで、コンピューティングテクノロジーは重要でないわけではないが、企業が他社との競争に勝つための手段にはもはやならないと主張した。同氏のこの記事は多くのIT業界関係者から不評を買い、Intel CEOのCraig Barrettに愚弄されるなどした。


技術が汎用化してコモディティになってしまうのは仕方の無いことだ。とくにインターネットやITのように要素技術がモジュール化されていれば尚のこと競争が激化してその傾向も顕著になる。

技術のアーキテクチャからその市場動向を見極めて、経済的価値の源泉はどこからどこへと移ろうとしているのかよ~く見極める眼力を鍛えたい。

投稿者 shimada : 22:59 | コメント (0) | トラックバック

楽天の研究

4620317187楽天の研究―なぜ彼らは勝ち続けるのか
山口 敦雄

毎日新聞社 2004-12
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発売とほぼ同時に買って、今日までに二回読みました。野球参入騒動が契機となって突貫工事で作った感が否めないお手軽なネット企業本が多い中で、本書はキープレイヤーにもきちんと取材してある点も評価できる。

8年前いくつもあったネットモール構想だが、その中でなぜ楽天だけがここまで成功したのか。それは当たり前のことを徹底的にやるという社風だという。裏表紙には三木谷氏作成による成功のコンセプトがデカデカと載っているのだが、とにかくこの五箇条が徹底して組織に浸透しているらしい。社員はカードかなんかにして全員携帯しているんだとか。すごい。シスコとかGEみたいだ。

成功のコンセプトby三木谷浩史
①常に改善、常に前進
②プロフェッショナリズムの徹底
③仮説→実行→検証→仕組化
④顧客満足の最大化
⑤スピード!!スピード!!スピード!!

やはりベンチャー企業なので、創業期の話を読むのが一番おもしろい。どんな企業も最初のうちは全員経営の素人なのだから「とりあえずやってみる」といった破天荒なエピソードがあるものだ。最もその破天荒らしさを表してるのは、三木谷と共に楽天を創業した本城慎之介インタビュー(p65)のこの一節だ。


私はシステム開発をする気などありませんでした。大学時代にプログラミングは少しやったけれど専門家ではないですし。
      (中略)
三木谷氏が「他の人にまかせたら、やっぱりダメだ」と言うので、「ダメですね」と答えました。すると「本を買ってきた。この本を読んでお前が作れ」と彼は言う。いまでも覚えている、『はじめてのSQL』という、赤い表紙の本でした。
「無理だ。この人何を言っているんだろう」と正直、思いました。でも、やるしかない。一週間だけシステムの家庭教師を付けてもらい、あとは自分だけでシステム開発を始めた。むちゃくちゃな話ですよ。でも、結局はできた。

キターーーー。三木谷さん相当イカつい。ベンチャースピリッツがどうとかもはや超越してます。「できないのは当たり前。だから勉強しろ!」って、、、楽天の成功を支えたドブ板営業にも通づるいかにも体育会系な思考回路(汗)

本城さんをはじめとして楽天の創業メンバーにはSFC生が多い。だから楽天の創業顛末みたいな話は以前からいろんな授業でいろんな教授から「おまえら、ショッピングモール世界一の楽天ってのはな、SFCの先輩達がつくったんだぞ」とかなんとか言われてきたが、あんまりピンとこなかった。この本を読んでようやく当時なにが起こっていたのかが見えてきた気がする。

最近楽天をはじめとして、ポータルサイト市場がまた元気になってきた。Yahoo!の1人勝ちかと思いきや、きっちり楽天、ライブドア、エキサイトなどがメディア力を上げてきたし、グーグルなんかも独自路線を追求している。Yahoo!以外のネット企業にスポットライトをあてた本が平積みされているのを見るのは「うーむ日本もここまできたか」とちょっとうれしい。

4839916071Google―なぜグーグルは創業6年で世界企業になったのか
嶋田 淑之 中村 元一

毎日コミュニケーションズ 2004-12
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『楽天の研究』とほぼ同時に出たこの本も買いました。あんまりきちんと独自取材がされてなくて、「なんか読んだことある話だな」と思ってたら梅田さんのBlogから引っ張ってきた考察だったりするのだけど、まあグーグルという企業にフォーカスを絞った本は今までなかったから、出版したということ自体すごいことだと思う。ほんとは米国本社の人材採用プロセスとかポップな社内風景とかが知りたかったんだけど。

投稿者 shimada : 01:17 | コメント (1) | トラックバック

2005年05月05日

進化するネットワーク

進化する(ハイパー)ネットワーク
会津 泉

NTT出版 1994-07
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情報社会論の元祖オピニオンリーダー、会津泉さんの本を読みました。ブックオフで100円だからと軽い気持ちで購入して積読してあったんだけど、ゴールデンウィークということもあって全ページにパラパラ眼をとおしてみた。

それなりに良いポイントをついている割に、いまいち抽象化しきれていなくて読みづらい文章だなーと思っていたんだけど、それもそのはず。執筆されたのは1994年6月12日だという。当時はインターネット自体がまだ萌芽的なテクノロジーで、アカデミアの世界から一般消費の世界へと開放されつつあった牧歌的な時代だ。今ではネットワーク社会に関する仕組みの研究も進んできて、現象を説明する共通言語も出来つつある。だが、本書はそんな理論体系が出現するまえの全てが手探りの頃に書かれたものだ。こう考えると、構造的に整理しきれていないところも「とにかくすごいことが起きてるんだ」という、インターネット前夜の当時の興奮が伝わってきて味わい深い。

94年6月当時の僕は中学校に入学したばかり。山を20分かけて越えて通学し、部活後は駄菓子屋に寄って帰るという新しい生活サイクルにもようやく慣れて、初の中間試験や文化祭の準備に熱を上げていた頃だ。そんなとき情報通信の世界ではこんな革新的なことが起こっていたなんて想像すらしなかった。それから10年経った今では社会全体にネットが浸透し、自分自身もネットが無ければ生産ゼロで窒息死するというくらいどっぷり浸かっている。

たった、10年でなぜここまでインターネットは進化したのか。本書ではインターネットを含むあらゆる種類のネットワークの現状と将来像を提示しているが、全体を貫く鍵となる概念として「複雑適応系」という言葉を説明しながら最後を締めくくっている。これはとても簡単に説明できる概念ではないものの、あえて一言で言うと「システムが何からできているかではなく、どのようにできているかが重要」なのだという。つまり、システムの構成要素一つ一つではなく、その相互の関係性に注目する考え方のことだ。

最近でこそ、物事の関係性を構造的に解明するネットワーク理論の研究が盛んだが、その原型を94年の時点で見せてくれた会津さんの情報収集力、洞察力は素直に学びたい。

投稿者 shimada : 01:43 | コメント (0) | トラックバック

2005年05月02日

Linuxはいかにしてビジネスになったか―コミュニティ・アライアンス戦略

Linuxはいかにしてビジネスになったか―コミュニティ・アライアンス戦略
佐々木 裕一 北山 聡

NTT出版 2000-09
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おすすめ平均
一過性のブームに対し、冷静に本質を探る
アカデミックな薫り
オープンソースのビジネスモデルの手ほどき書

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本日、大学の研究会で読みました。隠れた名著ってやつです。 著者の佐々木裕一さんは今ちょうどうちの研究室の博士課程に在学してるので、現物を書いた人との意見を交えながら本を読めるというのは実に幸せな環境だ。

この本で事例として登場してくる企業でインターンみたいなことしてたので、興味を持って購入したのが約1年半前。最初はおもしろさの本質が理解できなかったのが、情報財などの理論知識が身についてきてから読むと、そのたびに新しい発見があっておもしろい。何度も読むたびに新しい知的満足感を得られた本。ブックオフで100円で買って、この満足感を醸し出せる文献ってそう多くはないはずだ。

バリューコンパイリングモデルが適用される事例って極めて限定的(今のところリナックスだけ?)なので、どこまで一般化が可能な理論であるかが最大の争点だ。インセンティブが異なる2つの経済圏をどういうインターフェースで結合させて、コミュニティのサスティナビリティを作りだすかというところが要諦なので、このモデルをそのまま応用することはできないにしろ、NPOとかの分野の方々が本書に飛びつきたくなる気持ちも分かる気がする。

投稿者 shimada : 19:51 | コメント (0) | トラックバック