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2005年04月30日

渋谷ではたらく社長の告白

渋谷ではたらく社長の告白
藤田 晋

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を読んだ。文句なくおすすめできる。起業家志望者だけでなく、学生、若手ビジネスパーソン、おっさん、あらゆる人が読んだ方がいい。きらびやかなイメージが先行しがちなIT業界だが、成功要因は当たり前のことを徹底して地道にやってきたということに尽きる。藤田さんだけでなく、三木谷さん、堀江さんとかにも通づると思うが、地べた這いずりまわる系のワークスタイルの人が最終的には成功することが結構多い(もちろん体力だけじゃダメなんだろうけど)。

サイバーエージェントがIPOしたのは2000年3月24日。当時高校の卒業式を終えたばかりの僕は、この時のニュースを今でも鮮烈に覚えている。「史上最年少の上場社長」「20代の億万長者」そんな見出しで新聞や雑誌が埋め尽くされていたのもはっきりと覚えている。こういう現象を「へえすごいな」と思った当時18歳の僕はたまたま本屋で目に付いた一冊の本を購入した。それがこれだ。

渋谷・20代起業家に教わるネット会社こうすればつくれる
ベンチャー起業家研究会

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あまりにも軽いタイトルで今ならば絶対に手に取ったりしないが、高卒間もないお子様を唸らせるには十分な内容だった。内容はビットバレー設立の流れを追い、数人のベンチャー成功者の体験談をまとめたもの。この本は今でも本棚にしまったあるのだが、その中で唯一ポストイットを貼り付けていたのが、藤田晋のインタビューの1ページだった。
内容は、
超大手企業にいた彼らがなぜうちに来るかというと、やっぱり夢のある仕事をしたいということだと思うんです。三十になると課長代理で、その後何年かしたら部長などという先の見えたレールの上を歩くのではなくて、ベンチャー企業ベンチャー企業で可能性を追いかけたいという熱い想いがあるからだと思う。
当時はそれなりに良い大学→有名企業というコースが当たり前だと思っていたから、思わずポストイット張るほど刺激が強かったんだろう。さすがに今では大企業でもそれなりにキャリア支援の仕組みが整ってきて、若手登用の機会も広まっているし、もはや誰も終身雇用を前提だなんて思っていないだろうが、こういう流れを今の若者が当然のものとして自然に受け入れているのも、ベンチャー業界での若手の活躍に影響を受けている部分は大きいと思う。

その後、ネットバブルの崩壊でサイバーエージェントもあんまりマスコミで取り上げられなくなってからはその動向をケアしてなかったが、『渋谷ではたらく社長の告白』を読んであらためてその苦労ぶりがよく分かった。当時はまだベンチャー投資自体がそこまで普及しておらず、投資家の能力もそれほど高くなかった時代だったのだろうから仕方ないが、投資家自体が起業家とリスクを共有しておらず、その態度の豹変ぶりはあまりにもいい加減すぎると感じた。企業時価総額が保有キャッシュ量を下回るなんて、、、そこまで追い詰められていたのかと改めて読みいってしまったが、よくまあここまで盛り返したもんだ。

文章自体は読みやすい。藤田さんも自分のBlogで「私自信、情けなかった頃を思い出し、涙ぐみながら書いた」と言ってるから多分本当に自分で書いたのだろう。読んでいてこっちが泣けてくるくらいだもの。口述筆記や明らかに「代筆じゃね?」と思われる経営者本が多い中で、この本に関しては非常に好感の持てる語り口で実に「うまい」と思った。正味2~3時間程度で読み終わることができた。起業家志望者にとっては、ヘタな経営学部のヘタな大学講義を4年間通して受けるよりも、よっぽど成功に近づける本だ。

投稿者 shimada : 2005年04月30日 18:45

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