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2005年01月17日
JTPAセミナー取材メモ(3)
JTPAセミナー取材メモ第三弾。
あるベンチャー企業が潰れるときの体験談。パネリストだった中村孝一郎さんはフォトニクス分野のある領域では世界でも5本の指に入るスーパーエンジニアだそうです。そんな中村さんがシリコンバレーで経験したハイテクベンチャーの創業から廃業までの体験談を話してくれました。ここではその一部、ベンチャーが潰れるときのお話だけ切り出してみた。
日本とは起業するということの意味が大きく異なるんだなーと感じた次第。そもそも雇用流動性が高いシリコンバレーだと自分の会社が潰れても単なるジョブチェンジくらいにしか思わないのかも。
■ベンチャー企業が倒産するときの体験談
中村さんの発言;
自分が開発した技術をライトビットという会社が必要としてくれた。そこでその会社の創業から関わることになった。結局、自分の技術が売れないのを観ながら2年間スタートから廃業まで見届けるハメになったんです(笑)
梅田さんの発言;
ねえ、中村さんはハイテクベンチャーの創業から倒産まで関わるという非常に貴重な体験をしているんだから、ベンチャーがダメになってきた時を社員の視点で話して下さい。潰れかかった会社の社内の雰囲気はどうだったのですか?お金が無くなってくると皆なにやってるの?
中村さんの発言;
会社がつぶれるのは常に背中合わせでした。入社した時から「お前らちゃんと働かないと何月何日にこの会社がつぶれるぞー」と毎月毎月ハッパかけられるんです。デッドラインをいつも意識させられる。いよいよ潰れるという時の雰囲気は「ここで三振しても次の打席があるからいいや」という感じで、最後まで皆明るい雰囲気でした。で、10月の最後にみんなで解雇の署名にサインした。そこで初めて皆集まってif...の話をしました。
そこでは、マネジャー達もオープンに「俺たちはどうすればよかった?」とみんなに聞いてました。エンジニア仲間はみんな「もっと給料くれればよかった」となんてジョークを言ってた(笑)
大澤さんの発言;
日本では倒産というと悲壮な最期を遂げるイメージがあるけど、シリコンバレーは全然違うんですよね。アメリカでは1人には責任背負わされないし、つぶれても自分の資産には関係ない。日本で倒産すると「だましやがって!金返せ!!」ということになるけど、アメリカだと「うーん、潰れちゃったのは仕方無いから、ここは一つ皆で知恵を絞ろう!」ということになる。最後はみんな冷静に勘定してその時点での最善策を選ぶものなんです。そうするとリターンがゼロかもしれなかったところが6~7割は戻ってくる可能性がある。
梅田さんの発言;
そういった意味では非常に冷静なんですよね。個人攻撃をして怒りだすというようなことはほぼ無いね。反対に日本だと、「良い製品が出来てるから」と絶対に会社を潰さないという意思決定をしちゃう。そうすると「ここまでやってきたんだから」と借金するという発想になる。そうすると個人債務抱えちゃうからものすごくエモーショナルになってしまう。社内にリスクを背負った人とそうでない人の二種類が出来ちゃうんです。
アメリカでは、VCみたいに金を出して儲けたいと思った奴だけが損をする仕組みなんです。彼らは所詮ゲームのルールだということを分かってやってるだけだから。
以上。
投稿者 shimada : 23:47 | コメント (0) | トラックバック
JTPAセミナー取材メモ(2)
JTPAセミナー取材メモの第二弾。セリフだけ走り書きしてあったので、こんな感じかなーと再現してみた。
この部分のテーマは大企業に勤めている強みをレバレッジしてキャリアを築く方法について。パネリストの大澤弘治さんは三菱商事で事業開発経験を積まれて、その後独立して世界的に活躍するVCとしてのキャリアを築いてきた方。テクノロジーバリバリ、ベンチャースピリッツバリバリというのとは一味違うので、日本の大企業で働く方にとっては参考になることもあるのではないかと。
■大企業を利用し尽くして築くキャリア
梅田さんの発言;
大澤さん、大企業を食い物にしてきたというとんでもない話についてもっと聞かせて下さい(笑)
大澤さんの発言;
意外かもしれませんが、シリコンバレーというのは非常に閉鎖的な環境で、活躍するプレーヤーが入れ変わる所ではないんですね。キーになる人はいつも決まっているんです。人の出入りが激しい割にコアメンバーが決まっているので、いったん名声を作るとまた新たな仕事がくるという構造を描くことをできるんです。ではそういう中で、どのようにしてバリューをデリバーして名声を高めていくのか。仕事の上では成果が上がったかどうかという単純な尺度で測られるので、ある程度結果を出してあげると信頼って自然に作られてくるものなんです。
ブランドのある会社名を全面にだして仕事をするタイプの人がいますが、私の場合は逆です。三菱商事という大企業にいながら個人の名前を前面に押し出して投資事業の実績を積みました。その時、現在の仕事のパートナーであるイラン人のカムランに個人的に貸しも作りました。それが今の仕事の基盤になっていると思います。
あまりにも三菱商事を利用する度合いが激しくて申しわけないんですが、うまいこと大企業を利用して自分の信頼をを作るというのは非常に合理的な方法なんですね。そもそも、そういういう使い方をしないと大企業にいても良いこと無いんです(笑)
以上。
参考:「日本人のためのグローバルなキャリア戦略」梅田望夫氏ら語る -CNET Japan
投稿者 shimada : 17:16 | コメント (2) | トラックバック
2005年01月16日
JTPAセミナー取材メモ(1)
昨年、JTPAの東京セミナーをお手伝い兼取材させてもらった時のメモが出てきた。
このメモはCNET Japanの記事を書くために走り書きしたものだが、このままお蔵入りするにはあまりにももったいない上質の情報なので、部分的に切り出してブログに上げとこう。
パネリストは梅田望夫さん(司会)、大澤弘治さん、中村孝一郎さん。
このセミナーに関してはCNETの記事の他に司会の梅田さんも自身のブログでレビューしている。
まず、以下はセミナー取材メモの第一弾。
■若いうちはあまりモノが見えていない方がいい
梅田さんの発言:
私は元々エンジニアでした。しかし途中で才能が無かったことに気付いたんです。そこからビジネスの世界に転向しました。28歳でアメリカのコンサルティング会社に入って、33歳の時にアメリカ本社に転籍し、35歳のときにグリーンカード取得して2年後に独立してコンサルティング会社を新たに設立しました。私は今月で44歳になります。10年前、20年前に比べていろんな社会の知識が増えていろんなことが分かるようになってきています。つまり、モノが見えるようになってきた。成功確率などが読めるようになってきたということです。
そこで改めて自分自身のキャリア振り返ってみると非常にあぶない判断をしてきたと思う。今、33歳の自分から相談をうけたら全ての行動ができていないと思う。
今の僕は外資系の会社につとめていて本社へ転籍するのは難しいことも知っている。33歳のときにアメリカへ行って、35歳で借金して家買っちゃったりして、「こんな景気は続かないぞ」と当時の僕に今の僕なら言うだろう。ベンチャーキャピタルなんて創ったのはもっとヒドかった(笑)
その時点その時点では自分は極めて客観的な判断をしてきたつもりになってる。でも44歳の今になって振り返ってみると、自分がいかにあぶない判断をしてきたかに気付くのです。こうした無謀とも思える挑戦は、当時モノがわかっていなかったからできたんだと思います。
つまり、あまりモノが分かった人に相談しながらキャリアを決めるのは良くないことなのかもしれない。だから今日のセミナーはそもそもあんまり意味が無いかもね(笑)
以上。
投稿者 shimada : 04:09 | コメント (0) | トラックバック
ベンチャー的ノリの大切さ
僕は、新規サービスを立ち上げるためにみんなで一緒に何日も徹夜したり、売り上げを達成しようと一丸となって努力したりという経験があり、それがいま職場に求める一体感の基準になってしまっています。インターネットの黎明期は、職場のみんなと無我夢中でプロジェクトに取り組んでいましたし
職場の一体感て大事なんだなあ。まあベンチャーの場合、ほとんど祭り最中の陶酔感に近いのかしらと思ってみたり。最初にベンチャー的祭りの中で仕事をすると、成熟分野の大企業とか役所とかで働けない身体になるのかね。
いまのインターネット企業は、ベンチャー企業に特別興味がない人にも転職先として普通に認知されているでしょう。以前は、転職先にすらなり得なかったのに。普通の会社並みに落ち着いているので、どうしても一体感が乏しいように感じてしまう
誰に聞いても、最初に働く会社のノリとか働き方ってずっと引きずるっていうから、やっぱファーストキャリアの選び方は大切。
投稿者 shimada : 00:39 | コメント (0) | トラックバック
ネッワーク社会論クランクアップ
大学で運営のアシスタントを務めたネットワーク社会論の全行程が無事クランクアップを迎えた。SFCでは素晴らしい科目の最終講義では自然と拍手が起こるが、もちろんこの講義も満場の拍手で締めくくり。
内容はコチラに映像アーカイブしてあるのでどうぞ。
SFC-GC ネットワーク社会論
ただしMBAさながらのケースメソッドを導入しているので映像だけ見ても何の勉強にもならないかもしれない。ケース討論はその場の緊張感に身を置きながら、脳で冷や汗をかくことに意義があるからだ。
映像で見て勉強になるのは最終回のまとめくらいかな↓
第13回 創発を誘発する仕掛けづくり